震災のPTSDに柴胡桂皮乾姜湯が有効|河北新報(宮城)ニュース

2014年10月22日

自律神経失調症と漢方

2014/8/23河北新報オンラインニュースより

“東北大病院漢方内科の高山真准教授らの研究グループは、災害で生じた心の傷の回復に漢方薬が有効であると発表した。東日本大震災で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こした疑いのある患者に、特定の漢方薬を処方したところ、症状の改善に効果が認められたという。

PTSDの改善に効果があった漢方薬は、桂皮(けいひ)や甘草など7種類の生薬を含む「柴胡桂枝乾姜湯」(さいこけいしかんきょうとう)。一般的には自律神経失調症や更年期障害などの症状改善に使われる。
高山准教授らは2011年7月~12年3月、震災後にPTSDを発症した疑いのある宮城県内の男女43人を、漢方薬を服用するグループと服用しないグループに分けて効果を検証した。
高得点になるほど重症と判断されるアンケート(0~88点)を実施。服用前と2週間服用した後の点数の変化を比べた。
漢方薬を服用したグループの平均点は、49.6点から25.5点に下がった。服用しなかったグループの平均点は、43.7点から39.3点とわずかな減少にとどまった。
高山准教授は「大規模災害では多くの人にPTSDが発症するため、抗うつ剤の使用や認知行動療法だけでは対応し切れない。副作用の少ない漢方薬は治療の有力な選択肢になる可能性がある」と話す。”

 

という記事を発見しました。

 

補足説明差し上げると、PTSDに有効な漢方薬は柴胡桂枝乾姜湯に限らず、

イライラや便秘があれば柴胡加竜骨牡蠣湯、

体が冷え、疲労感が強く、夢ばかり見る場合は桂枝加竜骨牡蠣湯などなど他にもたくさんあります。

 

抗うつ剤は一般的な西洋薬のように飲んですぐ効くものではなく、

2週間ほど服用すると徐々に効果を感じるようなお薬です。

飲んでも効果がないと服用したりしなかったり、

もしくは良くなったからと急に服用を中止すると良くないため、

コンプライアンス(きちんと飲むこと)が非常に大切なお薬で、細かいフォローが必要になります。

確かに大規模災害時に多くの人に処方するにはリスクがあるお薬で、

その点漢方薬ならば安心というのは、なるほど~と思いました。

 

こういった震災関連のニュースがなかなか九州まで届かないのが現実です。

ぜひ目を向けていきたいと思います。


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執筆者 福田 茜
九州大学薬学部卒 漢方みず堂漢方専門相談員
病院やメーカーを経て、株式会社漢方みず堂へ入社。
3児の母でもあり、妊娠・出産・子育てに関する漢方経験も多数あります。
福岡RKBラジオ「みず堂のなるほど漢方塾」には”優しいあかね先生”として出演しています。

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