僕の断食体験vol.4~環境による心への影響~

2016年5月26日

マクロビオティック

僕の断食体験vol.4~環境による心への影響~

いよいよ体操の時間です。

何やら古風な体操でも教授していただけるかもしれないという大きな期待は、スポーティな出で立ちで手にストレッチポールを持って登場した中年女性(食事の用意をしていただいていた方)によって、期待を裏切られはしたものの、体操指導は自らお願いしていた事。

しかも、始まってもいないのに、内心がっかりした素振りは見せられない…。
そして日程的に最大あと2回指導をお願いできる…。
一回目を受けて、この後の指導をお願いしないとなると、今後、僕達の関係が悪くなるかもしれない…。
そうなると、明日の朝の味噌汁は運んでもらえるのか・・・。

色々な思考が一瞬のうちに頭を巡った末、最終的には自分の食事の心配をしている自分が恥ずかしい。

無事、我に帰り、全ては自分で選んだ道という事で受け入れると、マンツーマンで体操指導なんて、パーソナルトレーナーみたいで少しセレブな気分です。

ストレッチポールは意外に値段が高いということで、座布団を丸めれば代用できると教えていただきました。 なるほど、これならすぐに家に帰ってもできます。指導内容は、ストレッチポールを使った一般的な柔軟体操の為、内容についてはここでは割愛させていただきます。

肩こりの方にはすごくいいストレッチだということで、約60分間のストレッチで確かに肩甲骨が緩くなりました。 ただ元々肩が凝らない為、良いリアクションができませんでしたが、その場で次回の指導を予約しました。 決して明日以降の味噌汁の為ではありません。

体操の後は山歩きの時間です。

時計の針は丁度正午を指していました。

快晴の中、朝とは違うルートで山頂を目指します。 山頂への道は、山道というより参道といった感じで、階段を一段一段登ります。 細く曲がりくねりながら標高が高くなっていく道は、カーブを抜けるたびに思いがけず息を呑むような景色が開けます。

思えば、普段は、こんなに時間を気にすることなく、完全に自分の好きなペースで、好きな時に立ち止まり、好きな時に好きなだけ空を眺めたり、紅葉の彩りに思わず感嘆が口から漏れたりするような時間は皆無だったと気がつきます。太陽の温かさをしみじみ感じ、また吸う空気の存在を意識することも、心身の健康にとっては重要なことだということにも気付かされます。

「断食は心身に休養を与える」

パンフレットに載っていた断食の効用の一つにこんな事が書かれていました。
「断食は心身に休養を与える」
断食によって胃腸や内臓諸器官から神経系統にいたるまで完全な休養を与えるので、体の機能を回復させる。

確かに断食をすると、精神的にも妙に落ち着き、神経というか感性が鋭くなる感覚があります。
これは私見ですが、断食自体による心への効用はあると思いますが、きっと環境の影響も大きいと思います。 綺麗な空気、余計なものがない落ち着ける環境、そして自然。 感覚が鋭くなって、自然を感じ、自分の中の自然にも意識が向くようになります。
生きている実感、生かされている実感、何とも言えない有り難さ、 普段忘れがちな感じにくい事が観えるようになる感覚。

まるで、普段は満たされない心の隅の隅まで洗われ、別の華麗なものに満たされるようです。
昔からこの様な人里離れたところで、断食を行ってきたのは、きっと食を断つということ以外に、断食を行う場所もその大切な要素なのだという認識があったのだと想像します。

40分程で山頂に着き、本堂を過ぎたあたりに祀られてある小さな祠のようなものを見つけ、手を合わせ、何とも言えない感謝の気持ちを伝えたくなりました。

さて次は、13時半からの道場長の講話。
道場長は喉の手術をしていたということで、朝の静座の際も声が少し聞き取りにくく、また話されるのも大変そうなご様子でしたので、少し不安感を抱きながら下山。

しかし、その不安は思ってもない形であっさりと解消されるのでした。

<次に続く:僕の断食体験vol.5~初めての体験~

 

※関連記事

僕の断食体験~プロローグ~

僕の断食体験vol.1~初日~

僕の断食体験vol.2~目覚めの良い朝~

僕の断食体験vol.3~陽性の飲み物「梅醤番茶」~

僕の断食体験vol.6~持続する集中力~

僕の断食体験vol.7~冷たい水は飲み込めない~

僕の断食体験vol.8~ちくわの誘惑~

僕の断食体験vol.9~3日目の脱力感~

僕の断食体験vol.10~心と身体はどちらが強い?~

僕の断食体験vol.11~ついに脾気虚・肺気虚になる~


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執筆者 伏見 浩幸
漢方薬の持つ力の素晴らしさとともに、人間の持っている力もすごいなぁと日々感じています。漢方薬だけではなく、私たち自身も相談員としてお客様の「薬」なることはもちろん、今、色々なご病気で悩まれている方々も、授かった命と一緒に当然備わっている自分自身の自然治癒力に自信を持ち、自分自身が「薬」になるお手伝いができればと考えています。そんな願いを込めて一話一話を綴らせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
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