半夏(はんげ)

2017年4月19日

生薬

半夏(はんげ)

■半夏の毒

半夏は、サトイモ科カラスビシャクの塊茎を乾燥させたものです。えぐみがあり、美味しくもないですが、そのまま食べてしまうと粘膜を刺激して、舌が腫れたり、声が出なくなったりします。

一般的に漢方薬として飲む場合は、炮製して毒性をなくしています。それでも、ちょっとかじっただけで、舌がピリピリ、喉がイガイガします。

それを緩和するのが、生姜です。漢方処方では、半夏の毒消し役として、生姜をセットで使う事が多いです。

反対に、毒性を高める附子との併用には注意が必要です。

■半夏の効能

半夏には、辛味で温めつつ発散する働きがあります。特に、胃腸の水湿に作用します。胃腸と水のバランスが崩れた症状があれば、半夏の出番です。

○降逆止嘔 ~上逆する気を、下へ降ろす~

上逆の代表例は嘔吐。本来下へと降りていくはずのものが、逆行して上がって来る結果です。

嘔吐の原因は様々ですが、あらゆる吐き気に使えます。

胃に炎症が起こり胃酸と共に上昇してくるもの、水の溜込み過ぎによるもの、胃が弱くて受容しきれずに・・・など、組み合わせる生薬次第で効くタイプも様々です。

 ○燥湿化痰 ~ 粘る痰を分解 ~

湿気が溜まってくると、痰になります。そして、停滞すればするほど、粘って絡みます。

痰による症状は、咳や息苦しさだけでなく、めまい、動悸、不眠の要因でもあります。

半夏は、痰を分解し、さらさらの水にして流し出す働きがあります。

○消痞散結 ~ 塊を散らす ~

痰が固くなってくると、痞え感や、押すと痛むなど、なにか塊があるように感じます。

固く結びついた痰でも、発散作用で散らします。

■半夏を含む漢方薬

半夏は非常に多くの漢方薬に含まれます。代表格として処方名に使われるほど、重要な生薬です。

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・・・ 喉の詰まり、痰に

・半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)・・・ 食べ過ぎた時のムカつき、下痢に

・延年半夏湯(えんねんはんげとう)・・・ 慢性胃炎、胃痛に

・小柴胡湯(しょうさいことう)  ・・・ 風邪から胃腸症状が出てきた時に

・小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)・・・ つわりに

・抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)・・・ストレス・緊張からの吐き気などに

・六君子湯(りっくんしとう)   ・・・ 胃腸が弱い人に

・二陳湯(にちんとう)      ・・・ 水分代謝が悪い人に

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)・・・ 鼻炎、花粉症

 

 

 


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執筆者 児島 諒子
漢方みず堂 漢方専門相談員

一時的にではなく、体質からの改善につながる漢方に魅力を感じ、大学生で初めての就活をしている中で出会ったのが、漢方みず堂。
漢方は勉強するほど、奥深くておもしろいです。
今の身体の状態をつくっている心の持ち方、食事、運動、休息など様々なことに目を向けながら、漢方の力を生かして心地よい体づくりをお手伝いできればと思います。
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