地震がきっかけで自律神経失調症に

2017年5月9日

自律神経失調症と漢方

地震がきっかけで自律神経失調症に

地震の不安から

60代の女性のかた。きっかけは地震でした。

不安で眠れなくなり、眠れても呼吸が浅く目が覚めてしまう。食欲もなくなり体重も3kg落ちました。初めて帯状疱疹になり、足の裏も痛くなり、動悸もするし…生きていたくないと思うようになった。
自律神経が乱れている。自分の身体が異常になっている。ご自分ではどうにもできない症状にぐったりされお話しされるのも大変なご様子でした。

完璧主義な性格

もともと、完璧主義ですべて自分で背負ってしまう性格。イライラしやすく、落ち込みやすい。
このようなお身体になっても頑張り過ぎてしまい、もっと適当にできればいいけどそれもできない。

体質は、神経性の胃炎でゲップが出やすく下がらない感じ、副鼻腔炎、疲れやすい、貧血気味、肩の凝り、頭痛。
舌の先が紅く、白い苔が厚くついていました。

脾胃不和に瀉心湯類

漢方では臓腑という考え方があります。五臓六腑というのは「肝・心・脾・肺・腎」の五臓と、「胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦」の六腑のことです。臓と腑は表裏の関係、密接な関係があります。

このかたの場合、神経性の胃炎、食欲不振、ゲップなど、臓である「脾」の昇清(上昇する性質)と腑である「胃」の降濁(下降する性質)が安定していない状態、いわゆる脾胃不和の状態でした。

「思は脾の志」と言って、思慮が行き過ぎると脾に影響を及ぼし、脾の失調は思考に悪影響を与えます。地震をきっかけに過度な心配をし、脾胃不和がおきていました。

脾胃不和には瀉心湯類を使います。瀉心湯類といっても何種類もあり、精神症状の強い場合、嘔吐、下痢など消化器症状が強い場合、便秘、イライラなど熱症状が強い場合などによって使い分けます。
そして、自律神経を整える呼吸法であるクンバハカ法をおすすめしました。

漢方+呼吸法+前向きな気持ち

飲んで2週間、前のように落ち込むことはなくなり、1か月たつと調子の良い日も出てきて、食べられるようになってきました。
4か月後、無理をすると体調を崩してしまうもののすっかりお元気になられ、もう二度と辛い思いをしないために、前向きな気持ちを意識して、漢方を続けていただいています。

ご主人の愛に感動

「2人で長生きしたいのでどうにかしてほしい。」とご主人様。

「この人のためにも元気でいたい。」とご本人様も。
ご自分のためによりも、誰かのために。そのほうが人はより大きな力を発揮できる。そういうことを実際に目の前で見せていただいたと思います。

 


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執筆者 星 知美
漢方みず堂漢方専門相談員

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それを日々感じます。
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