「赤ニキビ」に温清飲と荊芥連翹湯と柴胡清肝湯の使い分け

2015年3月11日

ニキビと漢方

「赤ニキビ」に温清飲と荊芥連翹湯と柴胡清肝湯の使い分け

温清飲ベースの漢方薬の選び方

赤く化膿しているにきびには「清熱剤」に分類される漢方薬を使います。

血虚・血熱の基本方剤「温清飲(うんせいいん)」をベースに赤く化膿しているニキビに用いる漢方薬を解説していきます。

温清飲(うんせいいん)

「四物湯(しもつとう)【当帰・芍薬・川芎・熟地黄】」+「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)【黄連・黄芩・黄柏・山梔子】」という構成です。四物湯(しもつとう)は補血剤と言われ、肌の乾燥・貧血・爪がもろい・生理不順など【血虚(けっきょ)】の改善に用います。黄連解毒湯は清熱剤と言われ、不眠・口内炎・イライラ・鼻血・炎症など【血熱(けつねつ)】の改善に用います。

つまり、にきびと言っても乾燥肌、赤く炎症があるにきび、冷え・のぼせ、肌がボコボコという感じのにきびに使います。

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)

温清飲にさらに発散・排膿・抗ストレス作用が加わったもので、アトピー・にきびなどの皮膚症状に限らずアレルギー体質改善全般に良い漢方です。子供の漢方ですが大人にも使います。より上半身に症状があり、ストレスも関係する、やや腺病質な方のニキビにぴったりです。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

柴胡清肝湯にとても似ていますが、より体力があり、にきび自体の化膿がひどく、他の炎症症状(副鼻腔炎、目の痒みなど)があるようなニキビに合います。筋肉質な感じの男性やちょっと肌が浅黒い方にぴったりです。

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

温清飲ベースというのからちょっと外れますが、荊芥連翹湯から四物湯を除いたような構成です。乾燥などの血虚症状はなく、患部の炎症がつよく上半身(主に顔)に症状が出る若者のニキビに有名な漢方です。揚げ物、コーラ、チョコレート大好き中高生はまずこの漢方を試してみるべきでしょう!

皮膚の漢方は瞑眩が出やすい

温清飲以外の漢方薬は発散させる、つまり悪いものをまずは外に出す漢方のため、飲み始めに一見症状が悪化することがしばしばあります。これは瞑眩(めんげん)と言われ、この時期は我慢するかやや量を少なめに飲むことでやり過ごすことになります。

ちょっとずつのさじ加減で、より自分に合った漢方薬を飲めば効果もテキメン!皮膚の漢方は飲んでいく上でどんどん症状も変わっていくため、量を調節したり、処方を変えていったり、季節によってアレンジしたり、特に専門性が求められる分野だと感じます。

と偉そうなことを書いたものの、瞑眩が出るかどうか、どれぐらい続くか、実際は飲んでみないと分からない・・・というのが専門家でありながらも正直な感想です。

それほど人間の体というのは未知のものだと思います。それでも良くなる道は必ずある、何とかその道を探すお手伝いができればいいなと思っています。


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執筆者 福田 茜
九州大学薬学部卒 漢方みず堂漢方専門相談員
病院やメーカーを経て、株式会社漢方みず堂へ入社。
3児の母でもあり、妊娠・出産・子育てに関する漢方経験も多数あります。
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