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僕の断食体験vol.19~何の為に食べるのか?~

2018年6月13日

マクロビオティック

僕の断食体験vol.19~何の為に食べるのか?~

見知らぬ女性の登場に動揺

断食道場に来て7日目にして初登場の人物。年齢は、おそらく25歳くらいの女性。上下スウェット、座布団を2枚ひき、その上に片肘をついて横になってテレビを観賞中。

そう、明らかに、先輩・・・・。。

「あ、どうも。」

私の気配を感じても全く動じる事なく、まるで、私の家だから気遣いなく楽にしていいよ。とでも言っているかのような雰囲気。

僕にはこの後の具体的な会話が記憶にありません。きっと、動揺と緊張などがあったのだと思います。しかし、その時に伺った内容は覚えています。

彼女は断食をしに来ているのではなく、時々家にいるのが嫌になって、気分をリフレッシュする為に数日滞在し、道場から仕事に通っていること。断食はしないということ。

断食道場も色々な使い方、役立て方があるようです。

確かに、自然に囲まれて、一人の時間を過ごすという環境は、それだけで自分自身を取り戻す事を助ける環境です。

私も実感していたので、妙に納得した事を覚えています。

少し会話を交わし、関わる事はお互いにとって良くないことだと直感的に感じ取ったのだと思います。

その後、お互いの気配は感じつつ、道場内で出会う事はありませんでした。

久々の食事の後の散歩

さて、まだ日が暮れるまではもう少し時間がありそう。食後の散歩に出掛けます。

いつもとは違う散歩です。

久々に胃の中に、たくさんの命のかけらがある感覚。このまま歩くと、どうなるのか? このまま走ると、どうなるのか?

大きな期待を胸に散歩に出かけます。

消化と吸収の時間を考えて、始めはゆっくりと歩きます。そろそろ全身に行き渡ったかな?いつも以上に、自然を感じながら、また自分の体の声を聞くことに意識を集中しながら、歩きました。

もっと力がみなぎって走る事が出来るのかどうかを試したくて、少しランニングやダッシュもしてみました。

何が起こるのか?

何も変わりありません…。何も…。

食べているからといって、エネルギーが出てくる訳ではないのか・・・。

代謝系が変化し、食べ物を吸収しない体になったのか・・・。

代謝系が変化したとすれば、果たして生きるエネルギーの源はどこにあるのか・・・。

少し先の話になりますが、この時の体験が、今後の食事についての向き合い方を変えたきっかけになりました。

色々と疑問が思い浮かび、それらの答えを見出せない僕を待ちきれないように、急に日が暮れ始めました。モヤモヤした感じを、今はそのままにしておけとでも言われているようです。

何の為に食べるのか?

心は彼方のモヤモヤの中のままでしたが、日暮れに背中を押され、明かりの灯った道場に吸い込まれるように、自然に足が動きます。

部屋に入り、少し時間が経ち汗ばんできました。その不快感が、やっと心も現実に戻してくれました。

深呼吸ともため息とも、よくわからないような長い息を吐き、気持ちも少し落ち着きを取り戻しました。

よくわからないことの現実と、汗ばんでいのる現実の両方をやや無理やり受け入れたような感じではありますが、何とか自分の意志で動こうという気持ちは取り戻しました。

お風呂の準備もできていたので、そのまま浴場にいき、ついでに体重を測定。

61.2kg。(現在7日目(2日目が64.6kg))痩せたというより、ギュッとしまってきた印象です。

相変わらずの熱湯風呂に、考える事よりも今に一所懸命になります。お風呂で心身ともに少しさっぱりし、今日は早めに床につくことにしました。

目を閉じながら、ゆっくり思考を巡らせます。

 

何の為に食べるのか?

 

断食は単なる飢餓とは違い、体の中を洗い、心も感謝の心で洗われ、そのことにより自然の力を食べてエネルギーにする事だと体感しました。

しかし、果たして、このまま食べなければ、死んでしまうのか?

もう少し断食を続ければ、復食した時に食物のエネルギーを体が感じる事が出来るのか?

体験した事を振り返りながら、新たな疑問が次々と湧いてきます。 悶々としながら、最後の夜は更けていきました。

 

<次に続く:僕の断食体験Vol.20~今、を五感で味わう~

 

 

※関連記事

僕の断食体験~プロローグ~

僕の断食体験vol.1~初日~

僕の断食体験vol.2~目覚めの良い朝~

僕の断食体験vol.3~陽性の飲み物「梅醤番茶」~

僕の断食体験vol.4~環境による心への影響~

僕の断食体験vol.5~初めての体験~

僕の断食体験vol.6~持続する集中力~

僕の断食体験vol.7~冷たい水は飲み込めない~

僕の断食体験vol.8~ちくわの誘惑~

僕の断食体験vol.9~3日目の脱力感~

僕の断食体験vol.10~心と身体はどちらが強い?~

僕の断食体験vol.11~ついに脾気虚・肺気虚になる~

僕の断食体験vol.12~癌(ガン)と正食~

僕の断食体験vol.13~力みなぎってきた5日目~

僕の断食体験vol.14~命とは、生とは、死とは~

僕の断食体験vol.15~人生で一番痩せた日~

僕の断食体験vol.16~僕は断食によって何を得たのか?~

僕の断食体験vol.17~世界の長寿の人に学ぶ生きる秘訣~

僕の断食体験vol.18~6日ぶりの食事~


執筆者 伏見 浩幸の画像

執筆者 伏見 浩幸
漢方薬の持つ力の素晴らしさとともに、人間の持っている力もすごいなぁと日々感じています。漢方薬だけではなく、私たち自身も相談員としてお客様の「薬」なることはもちろん、今、色々なご病気で悩まれている方々も、授かった命と一緒に当然備わっている自分自身の自然治癒力に自信を持ち、自分自身が「薬」になるお手伝いができればと考えています。そんな願いを込めて一話一話を綴らせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。

僕の断食体験vol.18~6日ぶりの食事~

2018年4月16日

マクロビオティック

僕の断食体験vol.18~6日ぶりの食事~

目の前の、おもゆ、梅干し。

6日ぶりの食事です。箸を両手で持ち、しばらくの間は手をつけられませんでした。

改めて、食べ物とは何かを感じていました。目の前の玄米の一粒一粒に命が一つずつ。梅干も同様です。

それらが、どれだけの月日を経て、育ち、どれだけの人の手間をかけて、目の前にあるのか。

料理とは何か。たくさんの命がたくさんの命によって集められ手を加えられ、たくさんの思いも乗せられているものかもしれません。

それが、一つの命(僕)の素になる。僕自身もいつかは、たくさんの命の素になる身です。いえ、すでに僕から生まれた二酸化炭素は植物の命を養い、植物から生まれた酸素は僕の命を養い続けている。また僕から剥がれ落ちた角質や皮脂は、ゴキブリの命を養っているというとことも現実です。そのゴキブリもまた沢山の命の素を生み出しながら生きている。

そのような命の凝縮と発散を通じて、世の中を循環しているということがわかります。

そういう思いになって箸を持つ手がやっと動きました。

感動的な体験

おもゆを一口入れて、命を感じながら噛むと、たくさんの命の素が僕の中に入っていく事を感じられるような気になります。

食欲が満たされるのではなく、自分の命が満たされていく。

梅肉をほぐしながら、この梅肉も空気中や土からのたくさんの命の素からつくられた命の凝縮でもあること。

何とも不思議な感覚です。

食べるという行為も見方によってはとても神聖なことのようにも思えます。

しかし、これは決して妄想などではなく、極めて現実的なものの見方でもあります。そういう現実が普段は観えていないのだと気づかされます。

一口一口を自覚しながら、噛み、飲み込む。そして命が入っていくことも自覚する。

自然におもゆ一口で、40~50回は噛んでいたと思います。よく噛んで食べるのではなく、自然によく噛むような食べ方をすることが、正しいのかもしれません。

おもゆと梅干一つを30分ほどかけて丁寧に食べることができました。そのこと自体にも心の奥底から喜びが湧いてくるようでした。このような食事の仕方はこれまでしたことがなく、新鮮で、とても感動的な体験でした。

世界が変わった

食事を終えて数分間、命の素が僕の命と一体になっていくその時間に浸りました。

さて、ゆっくりと立ち上がり、お盆を炊事場まで運びます。

この感動を伝えたかったのですが、いつもの女性はどこかへ行かれていたようで、薄暗く静まりかえっていました。

食器を載せたお盆を置き、ふと、この食器やお盆も命の塊なんだなぁと感じました。そうすると、この道場もそうですし、身の回りのものは全て、そういうもので満たされていることにハッとしました。

これは何かすごいことだぞ。

色々な感情が入り混じり、心がざわついているのを自覚しました。妙に気持ちが落ち着かなくなり、一旦部屋に戻りました。

たくさんの命にすでに囲まれていたことを実感して、自分以外の全てのものが、急に迫ってくるような感覚に、少し動揺したのだと思います。一瞬世界が変わったかのような衝撃でした。

横になり、目を閉じて、感じることができるものを一つ一つ丁寧に感じていると少しずつ心が落ち着いてきました。

命はすべて繋がっている。一人のようで、常に一緒にいる。ある意味、いつも見られている??これが、古来の日本人が言っていた八百万(やおよろず)の神!?

色々と想像が膨らませられるほどの余裕もできたので、部屋を出て食事をしていた広間に戻ります。お盆は片付けたけれど、座布団とテーブルを片付けずにそのままにしていたことを思い出しました。

ここにきて新たな登場人物

広間に近づくと、いつもと違う雰囲気を感じました。消したはずの電気がついており、テレビの音がもれ聞こえてきます。久々に聞く日常的なテレビの音がとても懐かしく感じます。

誰かいるようだけれど、誰だろう?

老人、中年男性、道場長、食事や体操の世話をする女性・・・これまでの登場人物に、テレビを見るような人物は思い当たりません。もしかすると、新人!?引き戸だけれど、ノックはすべきか!?

一瞬迷った挙句、旅の恥はかき捨てだと思い、ノックをして引き戸を開けると、そこにいたのは見慣れぬ女性でした。

年齢は、おそらく25歳くらい。上下スウェット、座布団を2枚ひき、その上に片肘をついて横になってテレビを観賞中でした。

明らかに、先輩・・・・。。

 

<次に続く:僕の断食体験vol.19~何の為に食べるのか?~

 

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僕の断食体験vol.17~世界の長寿の人に学ぶ生きる秘訣~

僕の断食体験Vol.20~今、を五感で味わう~


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執筆者 伏見 浩幸
漢方薬の持つ力の素晴らしさとともに、人間の持っている力もすごいなぁと日々感じています。漢方薬だけではなく、私たち自身も相談員としてお客様の「薬」なることはもちろん、今、色々なご病気で悩まれている方々も、授かった命と一緒に当然備わっている自分自身の自然治癒力に自信を持ち、自分自身が「薬」になるお手伝いができればと考えています。そんな願いを込めて一話一話を綴らせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。

僕の断食体験vol.17~世界の長寿の人に学ぶ生きる秘訣~

2018年1月19日

マクロビオティック

僕の断食体験vol.17~世界の長寿の人に学ぶ生きる秘訣~

断食の功名

身体も軽く力も入るようになり、少し無理をしたくなり、石階段を駆け上がってみました。

呼吸は少し乱れますが、スイスイと上がれて心地よい。そういえば、数日前より寒くない。寒さにもなれてきたせいか、または代謝が上がってきたせいか・・・。

断食によって代謝が上がり、体温が上がるという話は耳にします。

僕の場合は、元々低体温ではない為、何とも証明しようがないのが残念ではありますが、この身体の軽さと程よい力強さと、断食実践による様々な気づきによる精神的な心地よさは実感できます。

改めて断食とは、絶食とは違い、心身ともに非常に良い影響を与えていると感じます。

心身一如

身体にだけではなく、心にも良いというところが断食の真の効果なのだと思います。

「心と体は一つの如し」という意味の「心身一如(しんしんいちじょ)」。

健康においても、心の良い状態が身体を良い状態へ導きます。

漢方相談をしていても、心が整うだけで身体の不調も良くなるということは良く目の当たりにしますが、僕の自然治癒力は、きっとこれまで以上に高まっているのではないかと感じます。

現に、世の中には、奇跡的に難病が快方に向かったり、中には完治する人もいます。

これは、身体の免疫系・自律神経系・内分泌系が力を発揮し、全身の自然治癒力が高まった結果だと考えられます。

自然治癒力が高まるには、食事も大切ですが、それ以上に心の影響が最も大きいと私は考えています。

治りやすい人、または長寿の方に共通するのも、食よりも心の持ち方です。

世界の長寿の人に学ぶ

例えば、ギネス認定の世界一の長寿のジャンヌ・カルマンさん(フランス)(享年122歳)の長寿の秘訣は、

・退屈しないこと
・よく笑うこと
・どうにもならないことで、くよくよしないこと

カルマンさんは、117歳で禁煙するまで愛煙家で、好物はワインとチョコレートだったそうです。

日本で有名な長寿といえば、きんさん・ぎんさんで有名だった、成田きんさん(享年107歳)、蟹江ぎんさん(享年108歳)

お二人の長寿の秘訣は、

・くよくよせずに嫌なこともいいことも忘れること(きんさん)

・グチや不満を腹にためないこと(ぎんさん)

ぎんさんの好物は、フライドチキンだったそうです。

また日本一の長寿としてギネスにも認定されている大川ミサヲさん(享年117歳)の長寿の秘訣は、

・ゆっくり暮らすこと

・8時間寝ること

・おいしいものをいっぱい食べること

・毎日ニュースや国会中継、新聞も欠かさず見ること

さて、ここからは、ギネス非公認(出生の証明がないため)の長寿の方々です。

ムバフさん(享年146歳)(インドネシア)の長寿の秘訣は、

・忍耐と感謝。愛する人がいたから、世話をしてくれる人がいたから

・気軽にのんきに構えること

・喫煙

・のんびりとラジオを聴き流す

李青曇(リ・セイドン)さん(享年256歳)(中国)の長寿の秘訣は、

・心を落ち着けて、カメのように座り、鳩のように歩き、犬のように寝ること

・霊芝、クコの実、朝鮮人参、ドクダミ、ツボクサ、米酒だけを口にする生活を40年以上継続

自然体

病気を克服した体験談などをみても、苦しみの中であっても、感謝や信念の強さ、前向きに生きる心の姿勢をお持ちの人が多いです。

心が自然体だと、より活き活きと生きれますし、感謝の念も深まります。人に優しくなれますし、イライラもしなくなります。

自然体とは、単にリラックスというわけではなく、活き活きと生きられること。生きていること、生かされていることに感謝の念を抱きつつ、よりよく、よりよく。

何事にも喜び、楽しみながら、苦しい時もやりがいを持ちながら生きている状態だと思います。

それが本来の人間の姿。本来の自然体。

そういう状態の時に、幸福感も高まりますし、困難も乗り越えられます。病気も克服しやすくなります。

このように、人間として、力を発揮できる状態が、本来の自然の姿。

これは、特別なことではなく、命を授かった、人間として生まれた誰もが持っている本来の力だと思います。

人間特有の力

色々な事で、本来の姿を忘れてしまうことが、不幸を生み、病気を生みますが、それはある意味、自然が生き方の間違いを教えてくれている。再度、チャンスを与えてくれているとも言えるのではないでしょうか。

現に私もそうですが、病気をきっかけに、より人生を豊かなものにできました。

野生動物はどうかわかりませんが、恐らくこういった修正力は人間特有のものだと思います。何かを生み出し、形にすることができる力を授かった人間だからこその力なのかも知れません。

失敗をしながらも、よりよく、よりよくしていける力。

その力を発揮する事。それが人間としての正しい生き方のように感じます。力を授かった分、その責任を果たす義務もあります。

断食も、本来の自分を取り戻す良い機会になりました。

元気とは、食べ物から得られるものではなく、やはり心から発するものだと実感します。

自然を感じ、感謝の念を持ち、自然体で生きること。

この感覚は一生忘れてはならない事だと思います。

色々な事を深く考えながら、これまでで一番スイスイと軽々しく散歩を終えました。

16時

いつもは、カタクリの時間ですが、今日から違います。

今日で本格的な断食は終わり。復食といって、少し普段の食事に戻す為の食事です。

もっと歓びを持って、この復食の時をむかえられると思っていましたが、正直もっと断食を続けたいという気持ちの方が強いです。

それだけ心身の調子が良く、苦しくもないですし、食に対する過剰な貪欲さが失われているのだと思います。

しかし、食べたくないということもまた不自然で、やはり命をいただく事で生かされているという事を忘れてはいけません。

平常心を取り戻し、目の前のおもゆと梅干に手を合わせて、しばらく黙祷。

有り難くいただく事にします。

 

<次に続く:僕の断食体験vol.18~6日ぶりの食事~

 

 

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僕の断食体験vol.15~人生で一番痩せた日~

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僕の断食体験vol.19~何の為に食べるのか?~

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執筆者 伏見 浩幸
漢方薬の持つ力の素晴らしさとともに、人間の持っている力もすごいなぁと日々感じています。漢方薬だけではなく、私たち自身も相談員としてお客様の「薬」なることはもちろん、今、色々なご病気で悩まれている方々も、授かった命と一緒に当然備わっている自分自身の自然治癒力に自信を持ち、自分自身が「薬」になるお手伝いができればと考えています。そんな願いを込めて一話一話を綴らせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
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