柴胡(さいこ)

2015年10月6日

生薬

柴胡(さいこ)

セリ科ミシマサイコの根を乾燥させたものを用います。

柴胡といえば「疏肝解鬱」の代表生薬です。

気・血・水の流れを調節する役割を担う「肝」を、のびやかに整える作用を持ちます。

□柴胡を含む漢方薬

柴胡が主薬となる漢方は「柴胡剤」と言われ、多くは黄芩とセットで用いられます。

大柴胡湯、小柴胡湯、柴朴湯、柴苓湯柴胡加竜骨牡蛎湯、四逆散、柴胡桂枝湯、加味逍遥散・・・

など、よく使われる漢方薬が沢山あります。

柴胡剤と言われるもの以外にも、柴胡を使う漢方は多いです。

補中益気湯、荊芥連翹湯、十味敗毒湯、乙字湯、竹茹温胆湯・・・

□少陽病には柴胡剤

中国医学の古典「傷寒論」では、風邪の症状の移り変わりを6つのステージに分けて治療法を述べていますが、その中の「少陽病」のステージに効果的な漢方として挙げられているのが、柴胡剤です。

風邪の引き始めに邪気(体に悪さを及ぼす勢力、風、寒など)を打ち返す力が十分になければ、邪気が体内に入り込んできます。

初期の寒気や発熱といった体表面の症状から、口渇や食欲不振、繰り返す熱感と寒気、上腹部の張り…など、体の内側の症状が出てくると少陽病です。

つまり、風邪をこじらせた時期です。

この時期に柴胡剤を使うと、体の内側で留まっている邪気をうまく調和させ、症状を取り除いてくれます。

□ストレスからの不調にも柴胡剤

柴胡剤を使うのは風邪だけではありません。ストレスの多い現代社会ではとても重宝される漢方です。

「気」は、の安定にもの活動にも重要なエネルギーです。

ストレスや気が張った状態が続いたり、常に気を遣って我慢していると、「肝」は凝り固まり「気」が隅々まで行き届かなくなって、本来の働きが出来なくなります。

イライラ、抑うつ、頭痛、不眠、肌荒れ、生理不順、末端の冷え・・・など、様々な不調を招きます。

また、「気」は鬱滞すると熱を帯びてきます。熱が伝搬して、胃へ伝われば胃痛… 肺へ伝われば咳…

どちらもストレスで起こる代表的な症状です。

この「肝」の鬱結をほぐして「気」をスムーズに流してくれるのが、柴胡です。

□病は 気から

昔から「病は気から」と言われます。

イライラ、うつうつ、もやもや…精神的な負担があると、気の流れが滞り身体の不調につながります。

最近ちょっと気持ちが不安定だな、疲れているな。と思ったら、「肝」が鬱結する前に、運動したりお出かけしたり、好きな事をしてほぐしてあげましょう。


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執筆者 児島 諒子
薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員

一時的にではなく、体質からの改善につながる漢方に魅力を感じ、大学生で初めての就活をしている中で出会ったのが、漢方みず堂。
漢方は勉強するほど、奥深くておもしろいです。
今の身体の状態をつくっている心の持ち方、食事、運動、休息など様々なことに目を向けながら、漢方の力を生かして心地よい体づくりをお手伝いできればと思います。
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