高齢者の不眠症は「陰虚」が原因

2015年12月29日

不眠症と漢方

高齢者の不眠症は「陰虚」が原因

眠れない理由は様々

81歳の女性。

いや~眠れないときが多くて。病院で睡眠薬をもらっているが全然眠れなくて・・・いつも10時~11時には床に入るが、寝付けなくて2時くらいまで起きている。

年を重ねるとよく聞くお話し。でもこの「眠れない」には実は様々な原因があるんです。

「どうして眠れないのか?」をちゃんと聞かないと、本人もなぜ眠れないのか?が分からない時があるんですよね。

どんな感じなのか?をよくよく聞いていると、

・ひどくはないが咳がちょこちょこ出る。乾燥したときは特に。

・ふだん疲れていて、あまり動けないし動きたいと思わない。

・足が火照る。特に夜に。

・口が渇く。そしてよく水分を取るが、冷たいのがいい。

・食欲、お通じは普通。

・残尿感が時々。家ではしょっちゅう行くので頻尿かな?と思っている。

典型的「陰虚証」

まとめると、咳が出て、足が火照る。それが気になって眠れない。身体もだるいままなので、それで眠れない。

陰陽のバランスが崩れて、足の火照りや咳などの「熱証」が発生、それを冷ましたいので冷たいものを欲しがるんですね。

上記から、典型的な「陰虚証」。陰虚は簡単に言うと、冷ましたり、休めたり、回復させる力が弱っている状態のこと。年齢を重ねるとどうしてもなりやすいです。

補陰剤の中でも特に下半身の熱症状をとる漢方を飲んでもらいましたが、これはとにかく苦い!

大丈夫かな?と心配していましたが、返ってきた言葉は、「あれって少し甘いですよね」・・・?

不思議と漢方は合えばおいしく感じると言います。

身体に合うと改善も早い

2週間目で身体が軽くなり、肌の調子も良くなったみたいで、友達から「化粧品変えた?」「何か若くなったね」と言われるくらいに。火照りも軽くなり、咳も回数が減るように。

1ヵ月後には足の火照りは2~3日に1回くらいに。血液検査の数値も全て正常範囲に。

眠剤を飲んでも眠れなかったのがぐっすり眠れるようになり、途中起きてもまた眠れるように。いつの間にか週4日は外出して動き回って疲れる。でも、翌朝元気に!

現在は足の火照りもなく、咳もほぼ消失し元気な毎日を送っています。


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執筆者 千代樵 豊
薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員
漢方薬については中学生の時から縁があったように思います。
そして大学を卒業してからずっと漢方薬と共に歩んできました。
だからか、人と話をしていると自然と鑑別(漢方薬を決める作業)している
自分がいます。
調剤薬局でも勤務しているため、日々西洋と東洋の狭間で生きています。
一生勉強、一生修行のもと、頑張ってます!

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