金針菜(きんしんさい)

2016年1月5日

生薬

金針菜(きんしんさい)

金針菜とは?

金針菜とはユリ科ワスレグサ属の萱草(カンゾウ)の花のことです。開花直前の蕾が黄金色で、細長く針状をしているためこう名付けられたと言われています。別名忘憂草とも言われ、憂鬱なことを忘れさせてくれる食材として知られており、研究では眠りをサポートする天然のメラトニン物質が多く含まれていることがわかっています。
同じ仲間に、沖縄や台湾に分布するアキノワスレグサ(トキワカンゾウ)がありますが、沖縄では方言でクワンソウとよばれ、古くから薬草として親しまれてきました。このクワンソウを含む萱草(カンゾウ)類の蕾を金針菜と呼びます。

金針菜の働き

中医学的には、安中和胃、養血平肝、利水消腫。
胃腸の働きを改善し、ストレスなどで弱った肝の働きを取ってくれるとても優しい食材で、多くの体質に適しています。体を冷ます作用があるので、夏バテによいのですが、陽虚といって温める力が弱い方には不向きです。
西洋医学的には、タンパク質やビタミン、ミネラルに富み、特にほうれん草の20倍の鉄分を含むことから貧血やかすみ目に効果があるとされています。またカルシウムも豊富で、カルシウムは骨や歯だけではなく、神経や筋肉、血液中にも存在し、精神を安定させ、心拍を正しく保つ役割を担っているため、神経衰弱、不眠などの症状にもよいとされています。

肝とストレスと血

肝は気や血の巡りをスムーズにする役割がありますが、それと同時に血の貯蔵も行います。
そしてストレスに一番敏感に反応するのが肝。この肝の血が不足すると、肝がきちんと働けなくなり、ストレスに弱くなります。逆にストレスがかかりすぎると、肝に火がつき上炎するため、肝血を消耗し、血が足りなくなります。
この肝の状態は、目や爪、筋、子宮などに現れるので、肝血が不足すると目のかすみや乾燥、爪にすじが入る・割れやすい、こむらがえり、月経の遅れ・経血の量が少ないなどの症状が出やすくなります。なので、ストレスに負けないためにも、しっかり肝血を補うことが大切です。一般に女性は男性よりも早く血虚になりやすいため、肝血を補う金針菜はお勧めです。

使い方

生の金針菜は有毒ですが、市販で売られているものは、乾燥させてあるので安心して食べられます。一般に、蕾を乾燥させた黄橙色のものと、蕾を蒸してから乾燥させた茶褐色のものがあります。軽く水洗いしてぬるま湯につけてもどし、スープや炒め物に使います。
黄橙色のものは戻し時間30分ですが、茶褐色のものはアクが強いので、戻すのに2時間程度かかります。もどし汁にも栄養が溶け出しているので捨てずに使ってくださいね。

 

漢方みず堂ヴァインドラッグ末吉薬局 山城 奈央


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執筆者 漢方みず堂
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