貨幣状湿疹になって漢方の道を志した

2015年3月1日

皮膚病と漢方

貨幣状湿疹になって漢方の道を志した

アレルギー体質って治るのでしょうか?

私は治ると思います。個人差は当然ありますが、私の実体験やこれまでの実例からの結論です。

 

今回は、私自身の体験をお話したいと思います。

 

私は子供の頃から皮膚は弱い方で、湿疹ができやすい体質でした。そして通年性の鼻炎。何が原因かは不明でしたが、何をきっかけにいきなり蛇口をひねったように鼻水が出るので常にティッシュが手放せませんでした。

大学生の時に全身に湿疹が出た時も、貨幣上湿疹と診断されました。不安になり皮膚科の先生に「良くなりますか?」と尋ねると「アレルギー体質だからね…」としか言ってもらえず、ステロイドのクリームを大量にいただくだけ。

当時、薬学生だったので、それがどんな薬で、どんな副作用があるかもわかっていましたが、使用しないとすぐに湿疹ができてしまう状況。その後も湿疹が出てはステロイドで抑え、出ては抑えの繰り返し…。

西洋薬に失望して漢方の道を志すことに

そんな自身の体験から、西洋薬に失望して漢方の道を志すことにしました。ついにこの時が来た!と意気込んで、いよいよ脱ステロイド宣言をし、漢方薬を自分自身で試す日々。

初めは、黄連解毒湯や柴胡桂枝湯などを自己流で試していましたが、まだまだ漢方初心者であり、当然うまくいかず…。

その間もどんどん湿疹は広がり、繋がり…、ついには腕と脚全体がジュクジュクした湿疹で覆われ、何ともグロテスクな体になってしまいました。

痒みも強く、でも掻くとまだジュクジュクして滲出液が出て、固まって皮膚がバリバリになります。でも痒いので掻いてしまう…。日中も仕事に集中できませんし、夜も痒みで眠りが浅いという何とも苦しい日々が続いていました。

 

そこで当時、教えを受けていた漢方の大家の先生に診て頂き、四逆散をベースにした漢方を教えていただきました。

さっそく煎じて飲んでみると、2日目くらいからみるみる湿疹が良くなっていき、1か月後には80%は鎮静化したように見えました。

この効果にはびっくりするとともに、このまま漢方の道を追求したいとの思いも強くなったのを覚えています。

1年くらい服用し続け、95%は良くなりましたが、完全にはすっきりしません。

1日1食玄米菜食とマラソン

次に見直したのは食事です。当時読んでいた本(自然治癒力を活かせ!(小倉重成著))に、体質改善には漢方薬と、1日1食の玄米菜食、そして運動とありました。その本には色々な治験例があり、数々の難病もこの方法でよくなっていく過程が書かれていて読んでいて励みになるとともに、人間の自然治癒力の凄さに感動していたのを覚えています。

これだ!と思い、早速玄米菜食で1日1食にしました。すると体調的には良いのですが、どんどん痩せていき周りの人が心配し始めたので、1日2食にしました。それを継続していく内に残り5%の湿疹も綺麗に姿を消してくれました。(詳しい内容は「私の食事療法~これで貨幣状湿疹を克服した~」をご覧ください。

 

そろそろ自分の自然治癒力だけで何とかなるかもしれないと思い、その後は漢方薬を止めてみて1日2食を継続していました。

その結果はというと、毎年冬になると少しだけ出ては春には自然に治るということを繰り返していました。この状態が3~4年続きます。また通年性の鼻炎はというと、実は覚えていないくらいいつの間にか無くなっていました。

その後、冬になっても湿疹は出なくなりました。その要因は運動です。マラソンを始めてから冬の湿疹は自然と出なくなっていきました。

 

食事と運動は養生の基本。食事によって無駄な食べ物を控え、運動によって老廃物を自分で燃やすことが大切なんですね。

現在は「未病」の状態

今はと言うと、ほとんど症状は出ることはないですが、たまに甘いものを食べすぎると、湿疹がポツッとできますし、水分を摂り過ぎると鼻水が出ます。

しかし、一日飲食を気を付けたり運動をすれば自然に治まります。

 

これはつまり「未病」の状態と言えます。養生をしっかりしていないと症状がまた出てしまう少し不安定な状態です。

実はここからが大切な時期と考えられます。この未病の時期をしっかり抜けられるかどうかが体質改善できるかどうかの分かれ道です。

症状が出なくなって油断しやすい未病の時期こそ、しっかりとどめを刺すことを意識し養生することで、本当の意味での体質改善ができ、一病息災となると思います。

 

私もまだ道半ばです。

養生に終わりはなく未病の時期も決して短くはないですが、病気は本当に沢山の事を教えてくれますし、乗り越えることでさらに人生を充実したものにできると信じて頑張りたいと思います。

 

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私の食事療法~これで貨幣状湿疹を克服した~

貨幣状湿疹から自家感作性皮膚炎へ


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執筆者 伏見 浩幸
薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員
漢方薬の持つ力の素晴らしさとともに、人間の持っている力もすごいなぁと日々感じています。漢方薬だけではなく、私たち自身も相談員としてお客様の「薬」なることはもちろん、今、色々なご病気で悩まれている方々も、授かった命と一緒に当然備わっている自分自身の自然治癒力に自信を持ち、自分自身が「薬」になるお手伝いができればと考えています。そんな願いを込めて一話一話を綴らせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
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