大黄(だいおう)

2015年4月28日

生薬

大黄(だいおう)

大黄のバラエティ豊かな作用

大黄はタデ科の多年草植物の根茎を生薬として用います。一番知られているのは瀉下作用ですが、他にも駆瘀血、消炎、抗菌、利胆、健胃作用など様々な働きを持ちます。様々な働きを持つ大黄は、体質に合わせた使い方で、最大限活用したい生薬です。

大黄が持つ性質

:体の熱を冷まし、高まりすぎた反応を沈静化させる

:滞りを解消し、過剰に溜まった物を排出させる

:滞っている物を下向きに動かす

この性質を利用して、

・上部の激しい熱性の症状に使われる 三黄瀉心湯

・血が鬱滞した症状に使われる 通導散桃核承気湯

・気が滞り精神的にイライラする時に使われる 大柴胡湯女神散

・胆汁が鬱滞した黄疸に使われる 茵蔯蒿湯

…など、単なる下剤以外にも大黄を含む漢方はとても多いです。

瀉下剤としての大黄も色々

最も知られている瀉下作用を見込んで大黄が入っている漢方薬でもどんな便秘に使うかで色々あります。

・体を冷ます働きが強く、熱症状があってお腹が張って苦しい方に 防風通聖散、調胃承気湯

・潤いを補う生薬配合で、便が乾燥して便秘になる方に 麻子仁丸、潤腸湯

・体を温める生薬配合で、体が冷えている方の便秘に 桂枝加芍薬大黄湯、大黄附子湯 

また、瀉下作用を弱めて他の作用を主に発現させたいときには、大黄に熱を加えて加工したり、煎じる時間を長くする方法もあります。瀉下作用を示すセンノシド類は、熱に弱く、熱が加わると分解して働けなくなるためです。上記漢方薬で下剤効果が強すぎる!という時には煎じる時間を1時間ぐらいにして様子をみてください。

大黄の注意点

生薬は上薬、中薬、下薬と大きく3つに分けられますが、大黄は下薬です。下薬は鋭い作用を持ち、症状緩和に即効性があるため対症療法的にはとても有用ですが、有害な作用をもつため、合う体質かどうかや、過量あるいは長期的な使用には注意が必要な生薬です。大黄の場合、下痢や腹痛を起こしたり、流産を招く恐れがあります。体質的に合う場合でも、瀉下作用には耐性が生じやすいため長期使用はお勧めできません。もし耐性が生じた場合は、量を増やすのではなく、数週間使用を中止して反応が回復するのを待ってみましょう。

ちなみに、大黄に含まれる成分センノシドは西洋薬でも下剤として用いられていますが、センノシド単独よりも、複数の成分を含む大黄を用いた方が耐性はできにくいようです。さらに複数の生薬が協調して作用を示す漢方の場合は、耐性が起きにくくなるだけでなく、他に合わせる生薬によっては大黄の働きを調節できるため、大黄単独で飲むと腹痛や下痢を起こすような方でも使いやすくなります。

使い方によって様々な効果を示したり、幅広い体質に使えるようになったり、自然の植物はとても奥が深いです。

 

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執筆者 児島 諒子
薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員

一時的にではなく、体質からの改善につながる漢方に魅力を感じ、大学生で初めての就活をしている中で出会ったのが、漢方みず堂。
漢方は勉強するほど、奥深くておもしろいです。
今の身体の状態をつくっている心の持ち方、食事、運動、休息など様々なことに目を向けながら、漢方の力を生かして心地よい体づくりをお手伝いできればと思います。
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