便秘と漢方 の記事一覧

便秘で眠れない!~脾胃湿熱からの心火旺~

2018年6月19日

便秘と漢方

便秘で眠れない!~脾胃湿熱からの心火旺~

3日で違ってきますよ

店をうろうろしているお母様と娘さんに声をかけたところ、娘さんが眠れなくて困っているとのこと。便秘でお腹も張り、出たとしてもコロコロの便。ゲップや胃のあたりも張る。と言って、今にも泣きそうな、大柄な20歳の娘さん。

漢方が良いですよと話したところ、でも高いんでしょ。とお母様。

まだ一週間程度とのことでしたので、三日分くらいで、ずいぶん違ってきますよ。と話しました。

お通じ改善と共に眠れるように

漢方的に考えてみると、熱邪(熱が悪さをする)により、病気の進行が体の内部まで行き、消化器系まで熱がこもってしまっていて、脾胃湿熱(もともと食べ過ぎや飲み過ぎによって混濁した水分が滞っていて、それが熱化した状態)、肝胆湿熱(自律神経系統にも熱が及んでいる状態)から、さらには心火旺(中枢神経系統にも熱が生じて眠れない、イライラする、錯乱しやすい状態)となっていると判断して、漢方薬をお出ししました。

翌日電話をして、状態を聞いてみると、便通が気持ちよく通じて、胸のつかえも取れたとのこと。3日目にはよく眠れたとのことでした。

即効性のあるもの、体質改善のもの

4日目に再来店された時には、顔の表情も穏やかになり、笑顔もありました。

この娘さんの場合、西洋医学的には、睡眠薬、便秘薬、胃腸薬となるでしょうか。漢方の良さは、全て体はつながっていて、一つの漢方ですべてが解消されていくという事。そのことが見事に証明できた症例です。

ただし、漢方薬にも即効性のあるものと、体質改善のものがあります。

それからは、体質改善の漢方に切り替え、続けて頂くことと致しました。

是非このような症状の方はご相談ください。


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執筆者 河端 孝幸
薬剤師・漢方みず堂代表取締役社長
大学生時代に、地域の人々の役に立つ仕事がしたいと漢方の道に入りました。漢方の「か」の字も知らずに、なぜ、草とか根っことか葉っぱが効くの??という西洋医学だけしかやってこなかった私には疑問ばかり。
就職して半年くらいがたったころ、「病気は自然治癒力が治す」という小倉重成先生の本と出合い、漢方のすごさを知り、真正面から漢方を目指し今現在に至っています。
漢方の良さを知ってもらいたい。宣伝ではなく本当の気持ちや事実をお知らせしたい。そんな気持ちでこのサイトを立ち上げております。
ぜひ、よろしくお願いいたします。

同じ便秘でも虚証と実証で全く違う漢方薬

2017年12月19日

便秘と漢方

同じ便秘でも虚証と実証で全く違う漢方薬

朗らかな印象の70代の女性

お悩みは便秘症で、毎日お手洗いに1時間以上こもる程。
硬くて、苦しいことと、あまりにも頑張ってしまうと腰痛が悪化し、そちらのほうが大変で困っているとのことでした。
はじめは、便秘に効くって聞いたから防風通聖散が欲しいとのことでしたが、症状体質に合わせてお選びすることになりました。

体質は熱がり、貧血気味、爪が脆い、立ちくらみ、めまい。既往歴は40歳のころに痔の手術、1年前に背骨を複雑骨折がありました。

腸の潤い不足の便秘

胃腸を滋養できずに、便が乾燥して、便秘になってしまう典型的な腸燥便秘でした。このような虚証の方がもし防風通聖散のような実証の漢方を飲まれていたら、腹痛も激しく、下してしまわれたことと思います。やはり、自分の症状体質に合ったものを飲むことが非常に大切です。

服用して3日で、ストレスなくお通じがつくように!

2ヶ月経った頃には、漢方薬の量を減らしても調子は変わらず、一番困っていたことが改善されたことから、気持ちが前向きに変化。食事や運動にこだわるようになり、ますますお元気に。
外出が増え、趣味が増え、ご様子をお伺いするたびに遊びまわっています!と明るい声でお話されます。

実はこの方はご主人の認知症で壮絶な介護をご経験されていました。本当に辛くて、…このまま逃げてしまおうかという想いが何度もよぎったものの、ある日「たくさん、迷惑をかけた。すまない。ありがとう。」と伝えられ、それまでの辛さや悲しさが全て吹き飛び、最期までしっかり看取られたそうです。

「一人になった今、少し寂しさはあるけれど、いままで頑張ってきた分、心から楽しみたいから健康になりたいのよね。」とおっしゃるように、健やかで穏やかな毎日をお過ごしいただきたいなと心から願っています。

 

漢方みず堂サンキュードラッグ馬借薬局 吉田琴美

 

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執筆者 漢方みず堂
株式会社漢方みず堂は福岡、北九州、佐賀、熊本、那覇、浜松に展開する西日本最大の漢方相談薬局です。

腸閉塞に大建中湯・小建中湯・中建中湯

2016年10月27日

便秘と漢方

腸閉塞に大建中湯・小建中湯・中建中湯

小柄な77歳女性

8月の終わりの出来事でした。猛暑の中、食欲が落ちすぎることもなく、水分もしっかり取って乗り切ったと思っていました。夜中突然の猛烈な腹痛で、しばらくトイレにこもりましたがお通じも出ず、ただ事ではないと救急で病院にかかられたそうです。診断は腸閉塞になりかけているということで即入院。幸い点滴などで緩和して手術には至りませんでした。

病院の下剤でお通じも出るようになったことで、もう大丈夫とセンノシドと大建中湯を出され退院されました。普段便秘になることはないのですが、腸閉塞と入院の影響で出にくくなっていたようです。しかし次の日にまた腹痛が起こり同じ状況で入院、退院まで前回と同じように過ごされました。

病院の先生曰く、過去に手術経験がある方は腸閉塞を起こしやすい。これが癖になって続くようになったらいけないので、またなるようだったら手術をするということでした。

これにはご本人は大変驚かれました。手術をしたといっても30年も前の事、いままでお通じもよく、こんなことになるとは思っていなかったようです。処方された漢方でもお通じはすっきり出ず、またすぐつまり入院になるのではと大変不安を感じられていました。

「建中湯」類の使い分け

病院では腸閉塞と言ったら大建中湯が出されることが多いです。腸の手術後、腸閉塞の予防のために出されることも多々あります。

同じ”建中湯”という名がつく漢方薬は他にもあります。以下に大まかな使用方法をご紹介します。

大建中湯:虚弱体質で体が芯から冷え、腸の働きが低下し、下痢や便秘を起こしている場合に用います。”腸がもくもく動く”ような感じがある人にぴったりの漢方薬です。

小建中湯:虚弱体質で、腹痛がある場合に用います。のどが渇いたり、唇がかさかさなど乾燥傾向。疲れてくるとイライラしたり、引きつる痛みがある場合にぴったりの漢方です。

中建中湯:大建中湯と小建中湯の合方。

煎じ薬は効きが良い

大建中湯は飲まれていましたが、それでまた入院していますし、ひきつる腹痛がある場合は芍薬+甘草が入った小建中湯がぴったりです。

そこで小建中湯を追加で飲んでいただきました。つまり、大建中湯+小建中湯で中建中湯を飲んでいただいたことになります。

小建中湯を追加することで、体を潤す成分もさらにプラスされたことになります。主な原因は腸の乾燥にありました。年齢を重ねると、体全体の潤いが失われますが、腸の中も同じです。そこに猛暑による消耗が加わり、なおさら腸は乾燥している状態でした。大建中湯にも潤してくれる”膠飴”は入っていますが、煎じ薬で飲まれた小建中湯の効果は別格だったと思います。

飲まれた次の日ですが、便通によるお腹の痛みがあったのち、貯まっていたものがすっきり出るようによく出たと大変喜ばれていました。

その後はお腹が痛くなることもなくすっきり出る日とそうでない日はあるものの詰まっている感じはないということです。

 

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執筆者 漢方みず堂
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