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漢方とアトピー性皮膚炎

2019年8月18日

アトピーと漢方

漢方とアトピー性皮膚炎

漢方とアトピー性皮膚炎

アレルギーの代表的症状、アトピー性皮膚炎は、表面的な塗り薬では根本的な解決は難しい疾患です。

病院の治療は対処療法のみで何かいい方法はないかとお悩みの方も多いと思います。

原因は体の免疫異常であり、その免疫異常を起こしている要因も人ぞれぞれです。

漢方では、現れている症状を改善しながら、根本的なアトピー体質を改善していきます。

一方、漢方薬を飲むだけで治るわけでもありません。漢方薬と共に、心食動休環という養生も重要です。

特に皮膚病の場合食事やスキンケアは欠かせないポイントです。

様々な視点からアトピー性皮膚炎に関する体験談を紹介していますのでぜひ、ご覧ください。

 

長年繰り返す皮膚炎をどうにかしたい!

発症して7~8年、毎年繰り返している皮膚炎。

顔、特に目の周辺、首元、手の指に赤みのある湿疹。

何とか良くならないかと大変お悩みでした。

最初は、甘い物や小豆など食べ過ぎると発疹が出たが、

最近は、食べ物に限らず季節の変わり目や体調により

出たり引っ込んだり。

だんだんと食べ物に恐怖心を抱くように。

 

黄耆が入った漢方で皮膚の修復力が上がった!

漢方薬を飲み始め一週間経過したころに、

手の指の赤みや痒みが少し増加。

一旦たまった悪いものを外に出す漢方薬の場合、

このようなことは比較的よくあり、

よっぽどひどい時は減量することも。

 

徐々に赤みが薄くなり痒みも和らいできた

本人の体調はすこぶる良く、

掻かないようにだけ我慢していただき、

そのまま服用を続けることに。

さらに一週間ほどした頃から、徐々に赤みが薄くなり、それに

伴って痒みも和らいでいきました。

一旦ば~っと悪化したように見えて、

その後はす~っと良くなっていくということが漢方の場合多々あります。

 

それ以後は薄皮を一枚一枚剥がすように日々綺麗になっていると

ご本人も大変喜ばれておりました。

お会いしても、以前とは違って一目で赤みがないことが分かりました。

 

皮膚炎の症状が良くなってきても油断は禁物

ただその過程において、少し油断して甘いものを食べ過ぎたりすると、

その翌日からテキメン手の指に赤みと痒みが出てしまうこともあり、

それが引くまで一週間ほど要したりを幾度か繰り返しました。

但し、お顔や首元には一切再発したことはなく、

お友達からも「良かったわね」と会うたびに言われて嬉しかったそうです。

 

現在は8ヶ月を経過して、徐々に漢方薬も減量できるようになりました。

ご本人も二度と出ないように食事にも気を付けられ、

欠かさず漢方薬は飲み続けられています。

 

 

水毒によるアトピー性皮膚炎

小さい頃からのアトピー性皮膚炎で、病院治療を繰り返している。

現在は口周り(ひげ剃りで負ける)と、特に両手指、両腕の症状が強く、患部は痒みはないが、赤くて、痛み、

熱感があり、乾燥とじゅくじゅくが混在していました。

パソコンや書き物など、手を使う作業が長時間続くと痒くなり、季節では冬場が乾燥するので荒れがひどいとのこと。

次の年には、新しくお仕事も始まるのでその前にちゃんと良くしたいという思いでした。

水滞・水毒

今までを振り返ると、部活をしていた中学生の頃が一番肌の状態が良く、体重も今より20kg近く痩せていたとのこと。

体質を確認すると、暑がり、汗かき(緊張すると手汗・脇汗あり)、水分2L、口渇あり、食欲あり、お小水1日7~8回と、水滞の症状が多くみられました。

中学生の頃のお肌の状態が安定していたのも、毎日の部活動で体を動かすことで、余分な水の滞りがとれていたからと考え、

漢方薬は体の水はけを良くして、炎症をとっていく漢方薬を使っていきました。

服用2週間で変化が!

漢方を飲み始めて2週間後、患部のじゅくじゅく感が減ってきて、赤みも落ち着いている。毎日飲んでいたジュースも飲まずに我慢!

1~2ヶ月後には、口渇もなくなってきた。そろそろ乾燥してくる時期、保湿クリームも使いながら維持できている。

4ヶ月経った頃、乾燥はあるが、例年に比べると全然違う。じゅくじゅく感はもうない。傷の範囲も小さくなってきている。

 

漢方をきちんと飲めていると症状の出かたが違うと実感!症状の辛い冬の時期もひどくならず乗り越えられてほっとしています。

これからの春の時期、代謝も上がり体重も落ちやすい時期なので、運動も取り入れながら更なる症状の改善を目指しています。

 

砂糖はアトピー性皮膚炎を悪化させる

ご主人様が東京での仕事を辞め、地元でレストランを開業。

ご自身も他の仕事をしながらレストランを手伝うというハードな生活になって半年。

子供の頃からアトピーで、中学生までは膝の裏やひじの裏が痒くなっていましたが、それ以降は痒みもあまり出ることなく過ごされてきました。

レストランでのお仕事で洗剤を使うせいか、手あれが始まり、時計をしているところに汗が溜まって痒くなる・・・。

そうして、初めてお会いした時には、顔も赤く痒そうで、アトピー独特の目の周りがただれているような感じもありました。

生活が大きく変わり、様々なストレスも悪化の要因になったのだろうと察しがつきます。

血虚と血熱

症状としては、顔がほてり、痒みがあり、特にお風呂上りがひどいとのこと。さらに年中、鼻炎。一方で、貧血体質でした。

皮膚が赤くなっていたり、お風呂上りの体温上昇時にひどくなったり、ほてったり、という症状は「血」のなかに熱を持ってしまう血熱という状態です。

漢方では「血」はうるおいであり、栄養分。血が不足することで、皮膚のうるおいや栄養分が足りず、すぐに熱(火)が起こってしまう。さらにその熱が「血」を乾かしてしまう。

悪循環になってしまっていました。

砂糖がアトピーを悪化させていた!?

レストランを手伝うようになって、どうしても余ったプリンやガトーショコラなどのスイーツがいつも身近にあり、コーヒーや紅茶と一緒によく食べてしまっているということでした。

砂糖の摂り過ぎは、血虚を悪化させてしまうといわれています。

血虚とは、ただの貧血ではなく、血の質が悪いことも意味します。

皮膚へきれいな「血」が行き届かず、炎症がおこりやすくなっていたと考えられます。

意志を感じた一言

血を補充しながら血熱を冷ます漢方をのんでいただくようにしました。

煎じ薬をスタートした翌日。お電話で状況をお尋ねすると「味にビックリしました!でも大丈夫です!」と前向きなお答え。

必ず良くなりたいという意志を感じました。

煎じ薬は決しておいしいとはいえないものばかりです。特に血熱を冷ますものには苦味のある生薬ばかりです。

ただ、最初に苦手に感じたものが、体に馴染むにつれ、だんだんと苦なく飲めるようになっていきます。

2ヶ月で痒みがすっかり治った

始めて1ヶ月後には、夜中に痒みで起きるということがなくなり、2ヶ月後にはすっかりなくなりました。見た目の赤みも綺麗に。

もちろん、レストランのスイーツ、そして飲み物に砂糖とミルクを入れることも控えていただいています。

漢方薬は自然の草根木皮実を使うので、食事の延長線上です。食事を正すことはとても大事なのです。

このような方の鼻炎も皮膚の症状と共によくなってきます。

 

 

※関連記事

アレルギーと砂糖の深い関係

アトピーの再発に悩まされる女性

小さいころからアトピー性皮膚炎に悩まされ皮膚科にて塗り薬を処方されていた。

それから中学・高校と成長するにつれ症状は落ち着き塗り薬も使用しなくてよいほどになっていたが、

就職し仕事を始めたころから再び関節部分に症状が出始めてそのうち全身に広がり始めてきた。

特に忙しいときや疲れたときに症状がひどくなる。
急に痒くなって広がる感じで乾燥もしている。(掻いて出血、傷になる)また最近では手の指に水胞ができるようになった。

気の消耗

体質としては、忙しくなると呼吸が浅くなり息がしにくい。生理痛が酷い(忙しいときには周期が1週間遅れる)。

寝汗、首・肩・背中のこり、たまに立ちくらみ、お通じ1~2日に1回。

明らかに、仕事を始めて「気」が消耗し、症状が出ている状態。体格も華奢で、気と共に「血」も不足しているようでした。

特に皮膚の栄養剤とも言われる「黄耆」の入った、痛みをとりながら、気血を補っていくベーシックな漢方を飲んでいただきました。

皮膚の修復力が上がった!

漢方を飲み始めて、1ヶ月目。忙しいわりに生理もきちんと来て痛みもなく鎮痛剤も飲まなくてすんだ。

2ヶ月目、痒みで掻いて傷になった場所の治りが早くなった。顔の肌つやもよくなっている感じがする。

皮膚科でも先生によくなっていると言われてとても嬉しかった。
3ヶ月目、生理痛が無いといっていいぐらい。漢方のみはじめるまえは、一度痛みが出ると立てなくなり、

そこで鎮痛剤を飲むが1時間は動けない状態が続いていた。

痛みを数値化するならば、漢方飲む前が10としたら、1か月後は8、それ以降は2ぐらい!!

肌の状態も今までは体の一部分に痒みが出て掻いて出血しそれが治らないうちにどんどん全身にひろがっていたが、

今は痒いところは広がるが傷になる前に治って次ができてと、皮膚の修復力が上がっている感じがする。

間違いなく去年の同じ時期に比べるととてもよい状態。

 

 

痒くて眠れない・・・漢方でアトピー体質改善した男性

「とにかく痒くて眠れなくて・・・。どうにかなってしまうのではないかというぐらい辛いです。」

25歳男性、長年アトピーのような感じはあったものの病院の薬さえ塗っておけば

ある程度我慢できていた状態が続いていましたが、夏に金属によるかぶれのようなものが出来てから一気に悪化し、

強いステロイドを塗ってもあまり効果は無い。

それまで肘の内側やひざの裏といった皮膚の薄い部分だけだった症状は胴体や頭皮、

顔面にまで及び見た目も真っ赤にただれた状態で全身をかきむしりたくなるような強い痒みは一日中続くように。

きらめなくてよかった!

漢方を始めて1か月後、赤みと痒みはまだあるものの、徐々に効果が出ているのを感じる。

2か月後、一度良くなった気がしたがまた痒みが出てきた。3か月後、カサカサが少し良くなってきた。

痒みはまだあるが以前よりは良い。一進一退を繰り返していました。

しかし6か月後には頭皮の赤みと痒みはほとんどなくなり見た目もきれいに!1年後には身体の赤みもなくなりきれいになったが、

汗をかくと痒みが少し出る。去年に比べれば全然大丈夫! その後も根気よく続け、1年半後、痒みもほとんどでなくなった。西洋薬も全く使っていない!

そして2年後。ついにまったく症状が出なくなった!本当に嬉しい!

アトピーの克服に向けた強い思い

皮膚病に使用する漢方薬は飲みにくいものが多く、味で苦戦する方もいらっしゃいます。

この方も最初は「苦くてなかなか飲めない・・・でも治るために頑張って飲んでいます。」との返答でした。

でもとにかく「治したい!」と思ってきちんと毎日服用し続けた事、その強い気持ちが何よりの特効薬だったようにも思えます。

季節による影響もあるのでアトピーなどの皮膚の症状は一進一退を繰り返しながら、長丁場の体質改善になります。

2年間の道のりはこうして振り返るとあっという間でも、その時々で一喜一憂があり、特に調子が悪い時は苦しいものです。

でもこうしてあきらめないで、続けられたのは「治したい」の一心。その毎日毎日の頑張りに、心から拍手を送りたいと思います!!

 

 

子供の鼻炎・喘息・アトピー

3歳くらいからアレルギー反応があり、ダニ・ホコリなどで、鼻が出たり、詰まったり、肌がカサカサ。

動物の毛にも反応。小学校1~2年で喘息はほとんど出なくなってきた。

1年の歩み

漢方始めて2か月後、肌の調子は良い。黄鼻は少なくなっているものの鼻つまりはまだまだ。

朝が特に鼻が詰まっている感じで鼻水も多めに出る。春になり、調子よかった肌がやや悪化。

上半身に赤み・痒みあり。頑固だった鼻つまりはなくなってきているが、朝は鼻水が少し出る。

9カ月後、食事によるアレルギー等はなくなってきている!身長・体重ともに増えてきた。

1年後、肌の状態は部分的に出ることはあるが、全体に出るようなことはない。

鼻もたまに詰まるが全然良い!この1年で抗生物質や病院のお薬を使うことが大幅に減っていると気付いた!

子供は早い

これからまだまだ成長して、もっともっと強くなっていくはず。

日々の歩みは目に見えないものですが、改めて振り返ると1年で子供は見違えるほど成長します。

途中波がありながらも、根気強く続けてくれた本人と、サポートしてくださったお母さんに心から感謝します。

 

思春期のアトピー~受験ストレスで悪化~

もともとアトピー体質で、子供のころからオーガニック食品を中心に白砂糖なども摂らず、

お母様が意識高く頑張ってこられたお陰で、ずいぶんと症状が緩和されていたところ、受験対策時期を迎え、

ストレスなどもあり、うで・背中・お腹など特に上半身にアトピー様症状が今までで最も強く出て来られていました。

新しく症状出たところは赤みも強く、乾燥もあり、かゆみも強いとの事。

症状が経過すると黒ずんで皮膚は固い感じに。部活などでも友達から心配され、合宿などではお薬も友達が塗ってくれるとの事だが、

本人の気持ちが沈んでしまうとの事。季節的には毎年、汗ばむ夏に出やすい。

皮膚科にも行っているが、なるべくステロイドは使いたくない。ホホバオイルやヘパリンスプレー、抗アレルギーは飲んでいる。

体質としては、暑がり、乾燥肌、寝つき悪い、生理周期35日、経血は赤黒っぽく血塊あり、ストレス感じやすい

思春期のアトピー

かなり症状が強く、年ごろの女の子ということもあり、気持ち的にもとても沈んでいました。

私自身、同じ年頃の子供がいるため、親御さんのどうにかしてあげたいという気持ちも痛いほど伝わってきました。

受験のストレスが何よりも一番の悪化要因でしたが、受験をやめることはできません。

漢方薬はストレスによって滞った気の巡りを改善し、炎症を取り、綺麗な血液を補っていくものを飲んでいただきました。

3ヶ月で概ね改善

漢方薬を飲み始めて1ヶ月後には、痒みと赤みが引いてきました。新しい箇所もできにくくなったが、まだ抗アレルギー薬は使っているとのこと。

2ヶ月後、新しい箇所は今回は全くできていない。症状がひどかった背中→腹→うでと効いている感じがする。乾燥はまだあり、

黒ずんだものはまだある。新しい箇所が出来なくなったことと、かゆみを感じることが少なくなったことが気持ち的にも嬉しい!

3ヶ月後、引き続き新しい箇所は出来ず、黒ずんでいた所も肌の色が戻ってきている。汗ばむようになってきて、かゆみは出るときもある。

抗アレルギー薬は日によって使う事あり。

4ヶ月後、当初の症状の箇所は肌も新生してきているところで、すごくよくなっている!

違う所では、ひじの内側にあせもができた。

やはり普段から食事に気をつけ、ステロイドも使わずにこられていたので、

改善が非常にスムーズだったと感じています。

 

皮膚病の八綱弁証(はっこうべんしょう)~プロの見立ての重要性~

皮膚病の病名数はいくつあるかご存知ですか?

 

 

 

1,000種類以上というのが正解です。

 

その1,000種類の皮膚病を診断していくのって、専門医でも大変だと思います。

皮膚病の場合、西洋医学的には「皮膚の病気」として見ていきますが、

漢方では内に病あれば、必ず外に現われる」という考えがあり、

皮膚病を単なる局所的な問題と考えず、全身的な状態の現われと認識します。

 

どんな病気でも漢方を選ぶ際には、大きく2つに区分していくことを最低3種類します。

それが以下の方法です。(八綱弁証(はっこうべんしょう)といいます)

 

 

①体に熱があるための皮膚病なのか、冷えがあるための皮膚病なのか

を判別します。この判別するという事を「弁証」と言います。

 

②進行状況やいつからの皮膚病なのか(もう数年前から?生まれつき?数日前?)

によっても大きく漢方薬が変わってきます。

 

③さらには、現在のその患っている方の病気に立ち向かう力の状態はどうか?

 

この3種類のうち①は、熱か寒か。

 

②は表か裏か(病気が中まで入っている(裏)かまだ表面(表)か

③は実か虚か(まだ抵抗力がある(実)か弱々しい(虚)か)によって、大きく分けていきます。

 

 

この分類だけでも漢方薬は、様々に分けられ、その代表的なものは

①で熱を持っている皮膚病を改善するのは

治頭瘡一方(ちずそういっぽう)

主に脂漏性湿疹に使います

 

 

①で寒を持っている皮膚病を改善するのは

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅうしょうきょうとう)

主に凍傷に使います。

 

 

②で生まれつきなものや他の様々なアレルギーも合わせて持っているのを改善するのは

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)温清飲(うんせいいん)

 

 

②で割りと早めのものや何かでかぶれたときに使用して改善するものは

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)

 

 

③で実証用の方用の皮膚病の漢方薬は

茵蔯蒿湯(いんちんこうとう) 大柴胡湯(だいさいことう)

 

 

③で虚証の方用の皮膚病の漢方薬は

六君子湯(りっくんしとう) 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

 

という具合に、この分類方法(漢方の処方を選ぶ際の分け方)だけでもこれだけの漢方があり、

さらには、臓腑で分ける臓腑弁証、気血水でわける気血水弁証があり、その組み合わせで漢方を選んでいきます。

西洋医学の薬の選び方とはまったく違い、漢方には漢方の選び方があります。

単純にこの病気にはこの漢方というわけにはいきません。

一般のドラッグストアに並べてある漢方薬は、法律的にその効能効果が西洋医学的に2種類書いてあればそれで販売できることになっています。上記のような細かい記載は無理です。

ご自分で判断せずに、漢方を服用される場合は、ぜひ専門のところで漢方薬を!

 

 

<アトピーに良く使う漢方薬>

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
温清飲(うんせいいん
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

消風散(しょうふうさん)

治頭瘡一方(ちずそういっぽう)

白虎湯(びゃっことう)

当帰飲子(とうきいんし)


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執筆者 福田 茜
九州大学薬学部卒 薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員
病院やメーカーを経て、株式会社漢方みず堂へ入社。
3児の母でもあり、妊娠・出産・子育てに関する漢方経験も多数あります。

アレルギー性鼻炎と漢方

2018年10月18日

アレルギーと漢方

アレルギー性鼻炎と漢方

1.アレルギー性鼻炎とは

アレルギーとは、何らかのアレルゲンに対して、体の防御反応が過剰に働くことを言います。つまり、根本的には免疫機能の異常とも言えます。

その中でも、アレルギー性鼻炎は、何かのアレルゲンに対して、鼻水・くしゃみ・鼻づまりといった症状が出ます。

漢方的にはアレルギー体質は肝心脾肺腎のうち、「肺」系統が弱いと捉えます。気血水では「水毒」を一番の原因と考えます。もちろん、肺や水毒以外も複雑に絡み合っている場合もありますが、基本的には顔色が青白い、ポチャポチャと水が溜まっているタイプが多いです。

>>>水毒の方の例

アレルギーも肥満も水毒!同時に改善!

2.後鼻漏とは

最近増えてきたご相談に後鼻漏があります。鼻水が喉のほうにおりてきて、へばりついて気持ち悪かったり、咳が出たりします。口臭の原因になることもあります。

普通の人でも鼻水は喉におりてきているのですが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の方は鼻水が粘性をもつため、大変不快になります。鼻炎の方の増加に比例して後鼻漏でお悩みの方が多くなるのは当然のことですね。

子供の咳が続く時に、咳止めではなく鼻水の薬で咳が治まることが多々あります。子供は鼻から喉へ鼻水が流れやすい角度になっているので、後鼻漏になりやすいです。

>>>後鼻漏の方の例

後鼻漏(こうびろう)には体質改善!

>>>後鼻漏についての詳しい記事

後鼻漏と漢方〜3ヶ月で症状ゼロになった方の実例も〜

3.アレルギー性鼻炎の原因と症状

アレルゲンとなる原因物質は様々ですが、アレルギー性鼻炎を引き起こすアレルゲンとして多いものからあげると、①ハウスダスト②花粉③真菌です。

しかしながら、上記のようなアレルゲンは同じ環境に住んでいる人には平等にふりかかるものなのに、なぜアレルギー症状を起こす人と起こさない人がいるのか??昔は平気だったのに、大人になって突然アレルギー症状が出たりするのか??と思いませんか?

やはり、アレルギーは体の内側の問題です。漢方では「内因」と呼びますが、体の中の環境が整っていないとちょっとした外からの刺激でアレルギーが出たり、風邪を引くのです。どんなにアレルゲンを排除しても、内因をどうにかしない限り、また新たなアレルギーを引き起こすのです。実際にアレルギーマーチと言われるアレルギーの連鎖は多くの人が経験していることです。

>>>様々なアレルギーがある方の例

病院の薬激減!9歳の鼻炎・喘息・アトピー

治らないと言われたアトピー、鼻炎、喘息が奇跡の改善

4.通年性の鼻炎(血管運動性鼻炎)との違い

血管運動性鼻炎の症状はアレルギー性鼻炎とよく似ていますがアレルギーではなく、特定のアレルゲンもありません。

アレルギー性鼻炎の方が、いつのまにか年中鼻炎になったりしますが、最初はアレルゲンに反応して症状が出ていたのが慢性化し、鼻の粘膜が弱くなり、通年鼻炎になってしまいます。

点鼻薬を乱用したり、アレルギー薬を長期的に使用することでも鼻の粘膜は弱くなってしまいます。

>>>花粉症から慢性副鼻腔炎になった方の例

レーザー治療後も繰り返す副鼻腔炎

>>>西洋薬の使用についての漢方的見解

花粉・黄砂・PM2.5は“渇く”と侵入してくる

5.アレルギー性鼻炎と漢方

アレルギー性鼻炎に関わらず、漢方の場合は「証」と言って、体質に合ったものを服用することが大切です。

大きく分けると、熱/寒(熱症状または熱がこもっている/冷えが関係している)、体力がある/ない、によって使用する漢方薬は全く違い、ここを捉え間違えると効果がないどころか、体に悪影響が出ることもあります。

>>>証を見分ける重要性が分かる例

#漢方飲んでみた#くしゃみでなかった#鼻水減った#40年来の鼻炎

 

アレルギー性鼻炎の場合、症状を取るものと、根本的な体質改善をするものがあり、代表的な「小青竜湯」は症状を取る漢方薬です。ですから、症状が緩和されはするものの、再びアレルゲンに触れると症状が出ます。

つまり、根本的な体質改善をコツコツとしながら、症状が出た時には症状を取る漢方薬で対処するというのが、正しい体質改善の方法です。中には、症状をとりながら、体質改善にもなる漢方薬もあります。(6.おすすめの漢方薬の※が該当)

>>>症状を取りながら、体質改善の漢方を飲んだ方の例

虚弱体質のアレルギー性鼻炎

 

最初にアレルギーは漢方では「水毒」とご説明しました。漢方で水の代謝に関わるのは「脾」「肺」「腎」の3つです。

なぜ水毒が起こっているのか?は脾肺腎のどこに問題があるのか?を突き止める必要があります。また、この3つが複数関係していることもあります。

【脾が関係する水毒】

■胃腸が弱い ■水分を取るとお腹がポチャポチャいう ■むくみ

アレルギーの方で最も多いのはこのタイプ。子供のアレルギーのほとんどは、胃腸が関係しています。

胃腸の働きが不十分または水分の取りすぎで、水が溜まってしまうタイプです。

>>>脾が関係するアレルギーの例

胃腸を整えると副鼻腔炎も治った!~11歳男子の体質改善~

1か月で箱ティッシュとさよなら!小6男児の副鼻腔炎」(脾と肺が関係している例)

【肺が関係する水毒】

■顔色が青白い ■喘息 ■未熟児で産まれた ■便秘

いわゆる、アレルギー体質は「肺」が生まれながらに弱い場合があります。

>>>肺が関係するアレルギーの例

家族全員蓄膿症。遺伝は体質改善できる?

1か月で箱ティッシュとさよなら!小6男児の副鼻腔炎」(脾と肺が関係している例)

【腎が関係する水毒】

■冷え性 ■温まると症状が改善する ■足のむくみ

体の余分な水分は最終的には尿として排泄する必要があります。冬場に症状が悪化したり、年齢と共にアレルギー症状が出るようになった場合は根本的には腎を強くしていきます。

>>>腎が関係するアレルギーの例(冬場悪化)

私のアレルギー体験

6.アレルギー性鼻炎と食事

人は食べ物のおばけという本がありますが、体は自分が食べたものでできています。当然、食べたものの影響を存分に受けます。

アレルギーは水毒ですので、水分の取り方はとても重要です。水分を控えるだけで症状が緩和される人も多いです。

お小水の回数が5~6回以上であれば水分を控えましょう。特にコーヒーやコーラ、緑茶などは体を冷やす性質もあるため控えたい飲み物です。

体を冷やすと水が溜まりやすくなります。というのも、余分な水を外に出す働きの腎・膀胱系は冷えると働きが鈍くなります。漢方的に、白砂糖は陰性の強い食べ物なので、体を冷やす性質があります。

>>>体を冷やす原因を排除することで症状が劇的に改善した例

アレルギーと砂糖の深い関係

 

特にお子さんのアレルギーの場合、以下の5つのことをまずは試してみてください。

①水分を控える

②甘いものを控える

③食事中にお茶はあげない

④生ものは控える

⑤朝食に体を温めるものを取り入れる

>>>詳しくはこちらをご覧ください

子供の花粉症は薬を使わないで治す!

7.おすすめの漢方薬

【症状を取る代表的漢方薬】

小青竜湯

・小青竜湯加石膏

・苓甘姜味辛夏仁湯※
・麻黄附子細辛湯
・葛根湯加辛夷川芎
・辛夷清肺湯※

・荊芥連翹湯※

【体質改善の代表的漢方薬】

・五積散※

・苓桂朮甘湯

・連珠飲
・六君子湯
・当帰芍薬散
八味地黄丸
・黄耆建中湯

当帰四逆加呉茱萸生姜湯

8.妊娠中のアレルギー性鼻炎

漢方薬と言えども、妊娠中に使用できるものは限られます。詳しくは>>>妊娠中の花粉症に小青竜湯はダメ!

ただし、妊娠後期にもなれば、小青竜湯を数日飲むぐらいは全く問題ありません。

妊娠するとどうしても気血水の巡りが悪くなります。つまり水毒も起こりやすくなります。妊娠中は基本的には当帰芍薬散を飲みながら、アレルギー症状が出た時は苓甘姜味辛夏仁湯を飲むといいでしょう。

 


執筆者 福田 茜の画像

執筆者 福田 茜
九州大学薬学部卒 薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員
病院やメーカーを経て、株式会社漢方みず堂へ入社。
3児の母でもあり、妊娠・出産・子育てに関する漢方経験も多数あります。

子供のチックに抑肝散加陳皮半夏を飲ませてみた

2018年7月6日

子供の漢方

子供のチックに抑肝散加陳皮半夏を飲ませてみた

始まりは小学3年生の春休み

我が家の長男が3年生になろうとする春休み、首をかしげるチックが始まりました。

初めは、ゲームをしている時に頻繁にするので、ゲームのしすぎで首が凝っているのか??と思い、「ゲームやめなさい!ほら!首が疲れとうやないね!」と叱っていたのですが、どうやら、そうでもないみたい??

背は高め、体格は細め、大変活発。性格はとても温厚、あまり怒ったりイライラすることはなく、3人の子供の中では最も手がかからず、子供の悩みと言えば専ら長女・・・という感じで、一般的にチックが出やすいといわれるようなタイプではないので、大変戸惑いました。

チックの場合、あまり周囲がとやかく言わないほうがいいので、騒ぎ出した両親にも言わないように釘を刺し、私も知らんぷりをするように心がけました。それでも、やはり親としては非常に気になる・・・・

ある日、「何で俺のことそんなに見とうと?」と言われ、ハッ!!!どうしても見てしまっていたようです・・・・

親の知らないストレスがあるのか??色々ガミガミ言い過ぎなのか?そんなことを悶々と考えてしまいました。

チック症について

チックにも色々あり、発症する時期も色々あるようです。なぜか、男の子に多く、6~7歳で発症することが多く、ほとんどの場合が一過性のようです。

症状も、よくある瞬きや首のひねりといった運動性チックの他、吃音(どもり)や鼻をならしたりする音声チックなど様々なようです。また、色々な症状が入れ替わり立ち代りということも。実際、我が家の長男も、首をひねる時期、鼻を鳴らす時期、咳払いをする時期、指をぱきぱき鳴らす時期、など様々現れました。

原因はよく分からないものの、神経質な子に多いこと、ストレスで引き起こされること、などがありますが、息子にはどうもあまり該当しません。何と言っても、始まったのは春休み中。春休みは宿題もなく、朝の10時から18時まで、ずっと外で遊んでいて、ストレスなんてあるはずもない・・・・「あ~今日もいい一日だった~」と言いながら、夜はテレビを見て21時にはぐっすり寝ています。クラス替えなどの環境の変化なども特になく、友達とのトラブルの様子もなく、チック以外何の気になる兆候もなく、なんでだろう?と思っていました。親には分からない、何かがあるのかな・・・よく分からないという状況は本当に心がモヤモヤ・・・悶々としてしまいますね。

そんな中、脳が急激に発達する段階で起こることがあるという情報を見つけ、もしかしたらそうかもしれない・・・と思い当たる節がありました。

1~2年生の頃は低学年ということもあり、可もなく不可もなく・・・という成績だったのが、この頃から急に伸び始めました。ずっと習っていたピアノも、なぜか、このチックが始まってからみるみる上達し、ピアノの先生から「こんな秘めた能力があったんですね」と言われたほど。

脳の発達段階!な~んだ!むしろいいことじゃん!ぐらいに思えると、私自身大して気にならなくなっていきました。

チック症の漢方薬

漢方薬も試してみました。

当初、ゲームのしすぎで首が凝っているのかと思っていたときは柴胡桂枝湯という肩こりなどにも良く使う漢方を飲ませてみましたが、いまいち?

そこで、いよいよチック症だと確信してからは、抑肝散加陳皮半夏という漢方を飲ませました。2週間ぐらい飲むと、症状が落ち着きました!本人も「これを飲むと気分がいい」と言って「漢方ちょうだい!」と言ってきます。ただ、全く無くなるということはありません。

抑肝散は去風剤と言われ、チックの他、まぶたの痙攣や手足の震えなど、筋の異常によく使われます。性格的には癇が強い子供に適しています。穏やかな息子にはどうかな?とも思っていましたが、証が完全に合致せずともいいんだなと学びました。運動性のチックがある場合は、まずは抑肝散を飲んでみるといいと思います。ちなみに胃腸が弱い場合は抑肝散に陳皮と半夏が入った抑肝散加陳皮半夏、緊張が強い場合は抑肝散に芍薬と黄連が入った抑肝散加芍薬黄連があります。体質に合わせて選んでください。

性格的に神経質で運動チックというよりも音声チックが強い場合は、柴胡加竜骨牡蠣湯や柴胡桂枝乾姜湯や桂枝加竜骨牡蠣湯などを飲んでみてもいいと思います。

また、虚弱で腹痛を起こしやすいようなお子さんであれば、小建中湯もいいかもしれません。小建中湯には芍薬・甘草という筋の引きつりを解消するコンビの生薬が入っているので、意外とチックやおねしょなどにも有効なことがあります。

秋と春は酷くなる?

チック症状自体、非常に波があります。1年振り返ってみると、秋と春が酷かった印象です。確かに漢方的には運動チックは「風」の症状のため「風」の吹く「春」は酷くなりやすいと考えられます。酷い時は漢方を飲ませて少し症状を落ち着かせながら、そのうち無くなるといいなと思っていますが、4年生になった今もチック症状が出ています。

周りの友達はあまり気になってないようで、時々「なんで首こんなんすると!?」と聞く子もいますが、「癖よ!」と言うとふ~んとそれで終わり。「違い」を受け止める力は、大人より子供のほうが柔軟なのかもしれませんね。

そのうち良くなるだろうという気持ち半分、もし一生続いても、そんな人もいるよなという気持ち半分で気長に付き合っていこうかなと思っています。

酷い時には漢方を飲ませれば若干緩和されるというのは、親心としてはずいぶん救われています。同じお悩みを持つ親御さんがいらっしゃいましたら、ぜひご参考にしてください。

 


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執筆者 福田 茜
九州大学薬学部卒 薬剤師・漢方みず堂漢方専門相談員
病院やメーカーを経て、株式会社漢方みず堂へ入社。
3児の母でもあり、妊娠・出産・子育てに関する漢方経験も多数あります。
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